2020.05.15
プレスリリース

日本の消費の“今”を知る「JCB消費NOW」、緊急事態宣言が全国に拡大した「4月後半の国内消費動向指数」を公開

~消費のデジタルシフトが進む中、家電消費はオフライン、オンライン共に増加~ 

株式会社 Finatextホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:林 良太)の子会社で、ビッグデータの解析・分析を行う株式会社ナウキャスト(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:辻中 仁士、以下:ナウキャスト)、及び株式会社ジェーシービー(本社:東京都港区、代表取締役会長兼執行役員社長:浜川 一郎、以下:JCB)は匿名加工されたJCBのクレジットカードの取引データを活用して、現金も含むすべての消費動向を捉える国内消費動向指数「JCB消費NOW」を提供しています。
 
本日、JCB消費NOWの4月後半(4月16日~4月30日)、4月全体(4月1日~4月30日)の速報値の一部を公開します。また、現在ナウキャストとJCBでは、新型コロナが消費に与える影響をより詳しく分析するため「参考系列」データを算出しており、1月後半の新型コロナウイルス感染症拡大前に比べて足元の消費がどう変化しているかも併せて公開します。

なお、「EC」の消費動向をより詳細に把握できるよう、今回からECの小項目も一部公開します。人々の消費スタイルの変化について、JCB消費NOWを使って、ナウキャスト技術顧問・東京大学大学院教授の渡辺努らが「オンライン消費動向」に関する研究・分析も行いました。ぜひご参考ください。

【4月後半・概況(参考系列)/1月後半(コロナ感染拡大前)からの消費変化】

  • 「総合消費指数」は、1月後半比-33.3%と、4月前半の1月後半比(-29.2%)からさらに悪化。
  • 「サービス総合」は、1月後半比-51.0%と4月前半の1月後半比(-43.6%)よりも下げ幅拡大。連休頭を含む4月後半も、「外食(-71.9%)」、「旅行(-95.2%)」、「交通(-54.8%)」、「娯楽(-72.1%)」、「宿泊(-93.0%)」といった”レジャー消費“は一段と悪化。一方で、「電気・ガス・熱供給・水道(+35.3%)」や「コンテンツ配信(+23.7%)」は大幅に増加。
  • 「小売(財)総合」は、1月後半比-10.4%と低調が続く。ミクロ分類別では、百貨店含む「各種商品小売業(-21.3%)」や「織物・衣服・身の回り品小売業(-33.8%)」はさらに悪化。家電を含む「機械器具小売業(+18.1%)」、「EC(+24.2%)」は伸びを拡大。「スーパー(+22.8%)」、「酒屋(+14.3%)」は引き続き好調だが、「コンビニエンスストア(-27.9%)」は低調。
  • 「業種別消費指数<小売(財)>」の「EC」の項目別では、ECモールなどの「EC:各種商品小売業(+15.7%)」が引き続き好調。「EC:織物・衣服・身の回り品小売業(+33.6%)」、「EC:飲食料品小売業(+56.3%)」などの専門ECの伸びも目立ち、家電を含む「EC:機械器具小売(+75.4%)」は4月前半(+36.7%)から2倍近く増加。

※参考系列については、後述の「『JCB消費NOW:参考系列』について」をご覧ください。

4月後半(4月16日~4月30日)


4月後半・参考系列:1月後半(新型コロナウイルス感染症拡大前)からの変化率




4月全体(4月1日~4月30日)


4月全体・参考系列


※1月後半と4月後半の消費指数の比較においては、各期の前年比差異を見ているので、季節性による変化は含まれておりません。
※「EC」項目はオンライン消費のみ。「EC」以外の「業種別消費指数」はオフライン消費とオンライン消費どちらも含んでいます。
※JCB消費NOWはJCBグループのカード会員様のうち、無作為に抽出した約100万人分の決済データを活用して作成しています。国内会員に絞っているためインバウンド消費を含みません。
※当計数は一部を抜粋したものになります。データをご活用される場合は、ナウキャストもしくはJCBにご連絡ください。
※グラフ等引用される際は、出所:JCB/ナウキャスト「JCB消費NOW」と必ず記載ください。

■Topics:東京大学大学院教授の渡辺努らによる「オンライン消費動向」研究と分析
「カードを持つ人の属性情報」を活用した深堀分析が可能というクレジットカードデータの特徴を生かし、現在、ナウキャスト創業者・技術顧問、東京大学大学院経済学研究科教授の渡辺努とナウキャストデータサイエンティスト、東京大学情報理工学系研究科修士課程所属の大森が共同でさまざまな消費動向のリサーチを行っています。
今回はコロナ感染拡大に伴い人々の消費スタイルが大きく変化していることをうけて、JCB消費NOWのデータを使って「オンライン消費動向」に関する研究を行いました。分析の結果、オンライン消費増のかなりの部分は、シニア層やオンライン消費の未経験者ではなく、若年層や過去にオンライン消費の経験のあるユーザーによるものであることが分かりました。分析の詳細については、下記のURLをご参照ください。

<今回>
・「オンライン消費の増加はコロナ収束後も続くか?」
 https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/jcbconsumptionnow.com/News/20200515NowcastWatanabe.pdf

<前回まで>
・「自粛効果の推計値(4月前半分)」
 https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/jcbconsumptionnow.com/News/20200501_Nowcast_Watanabe.pdf
・「新型コロナ感染拡大に伴うサービス消費自粛の度合いを クレカ取引データから推計する方法」
 https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/jcbconsumptionnow.com/News/20200415_Nowcast_Watanabe.pdf
 
■「JCB消費NOW」 1か月間無料トライアルはこちら
 https://www.jcbconsumptionnow.com/member/register

■データや会員登録などに関するお問合せ先
「JCB消費NOW」運営事務局
 TEL:03-6272-5550 MAIL:info@nowcast.co.jp

■「JCB消費NOW」について https://www.jcbconsumptionnow.com/

「JCB消費NOW」は、“現金も含めた消費全体の実勢”を捉える消費指数を提供するサービスです。業種に依らないすべての消費動向を示す総合消費指標をはじめ、マクロ・ミクロに分類した38の業種別消費指数を提供しています。性別・地域・年代といった属性別のデータも備えており、多面的に消費動向を分析することが可能です。
また、データを集計して約2週間で配信するため政府等が公表する既存の消費統計と比べて速報性が大幅に向上しています。現在、国や地方行政機関をはじめ、企業のマーケティング部門、証券会社・投資銀行等の金融機関、経営コンサルティング会社、報道機関等、多岐にわたるお客様にご活用いただいております。
※個人情報保護法および関連法を順守し、クレジットカードのデータはJCBにて特定の個人を識別できない・元の情報に復元できない状態に匿名加工処理を行い、ナウキャストが消費指数(統計)を作成することで、JCBカード会員の皆様の個人情報・プライバシーを保護しています。
※「JCB消費NOW」は、クレジットカードの取引等のデータから、現金支出を含めた国内の個人消費全体を分析するため、外れ値処理や新規入会者のバイアス除去、クレジットカードの支払いが多くなりがちな業種の補正処理などの統計化処理を行っています。

■「JCB消費NOW:参考系列」について
「JCB消費NOW」では、クレジットカード固有の事象を要因とした数値の偏りを防ぐため、通常、カード利用者数の増減影響を除いた形で分析し、指数を提供しています。
新型コロナの消費への影響は、商業施設や店、テーマパークの休業・休園、旅行の中止などにより、「交通」「娯楽」「宿泊」「旅行」などのレジャー関連業種、サービス業種においては、消費者の数そのものが減少していることが予想されます。そうした側面を考慮し、現在、通常とは違う「消費者の増減効果」を織り込んだ分析手法を用いた「参考系列データ」を全項目(総合、業種別)で算出しております。
※前提としてナウキャスト技術顧問・東京大学大学院経済学研究科教授の渡辺努が、通常配信系列と参考系列の違い、及び有用性について、レポートを執筆いたしました。下記リンクよりご覧ください。
 https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/jcbconsumptionnow.com/News/20200401_Nowcast_Watanabe.pdf
 

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