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2020.10.28

消費増税、新型コロナウイルス感染拡大…1年で国内消費はどう変化したのか?~業種別・性別・年齢別から紐解く、国内消費指数「JCB消費NOW」ハイライト~

2020年9月15日

 

株式会社ジェーシービー(本社:東京都港区、代表取締役会長兼執行役員社長:浜川 一郎、以下:JCB)と株式会社ナウキャスト(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:辻中 仁士、以下:ナウキャスト)は、現金も含むすべての消費動向を捉えた国内消費指数「JCB消費NOW」を提供しています。

消費増税や新型コロナウイルス感染症拡大を受け、2019年7月から2020年8月の約1年間で日本国内の消費動向はどのように変化したのか、ナウキャストによる分析・ハイライトを公開します。 業界環境や経済の先行きの不透明感が高まる中、消費動向を捉える一助としてご活用いただければ幸いです。

 

■分析・ハイライト

  • 消費増税にともなう駆け込み需要は、耐久財・半耐久財中心に増税直前(9月後半)に発生 …1)
  • 増税後、11カ月間「総合消費」は前年比マイナスの状態が続く …1)
  • コロナ禍において、全世代で消費行動のデジタルシフトが進行 …3)
  • コロナ禍において、女性は男性より「居酒屋」消費を控え「酒屋」消費が増える傾向 …3)
  • 新型コロナ新規感染者数(陽性確認者数)の増減は、消費動向に影響を与える …下記グラフ

 

<「JCB消費NOW」 2019年7月前半~2020年8月後半>

※「JCB消費NOW」本系列 ※コロナ新規感染者数(全国)は、各期間中の日次合計値。

参照元:厚生労働省・オープンデータ「陽性者数」

https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/open-data.html

 

1)増税直前の9月後半、耐久財・半耐久財中心に駆け込み需要の発生を確認。増税後、「総合消費」は11カ月前年比マイナスの状態が続く。

増税前、駆け込み需要は、増税直前の9月後半(9月15日~9月30日)に発生していたことが確認できた。  小売業は、「医薬品・化粧品小売業」、「織物・衣服・身の回り品小売業(アパレル)」「自動車小売業」、「機械器具小売業(家電)」、家具などを含む「その他小売業」、「EC」など耐久財・半耐久財中心に駆け込み需要がみられ、サービス業は「交通」、「娯楽」、「旅行」などで駆け込み需要がみられた。「燃料小売業」は、一人当たりの消費金額は少ないが、消費した人の数は大幅に増加しており、ガソリンの駆け込み需要が起きていることが見て取れる。

一方、軽減税率対象の飲食料品を主に販売する「スーパー」や、キャッシュレス・ポイント還元事業が実施された「コンビニエンスストア」では目立つような駆け込み需要は発生していなかった。増税後、「総合消費」は低迷しており、前年比マイナスの状態が11カ月続いている。

 

2)まとめ買いの傾向が強まった 2月後半、ドラッグストアなどの「医薬品・化粧品小売業」は消費者数が大幅増、「スーパー」は一人当たりの消費金額が大幅増。

2月後半、マスクやトイレットペーパーが品薄状態となり大きく影響を受けた「医薬品・化粧品小売業」は、消費者の数が大きく増え、一人当たりの消費金額も多くなった。特に働く世代である20代から40代前半の消費の伸びが目立つ。また、「スーパー」は消費者数の増加に加え、一人当たりの消費金額が大幅に増加。スーパーマーケットの伸び率は性別でみると、女性よりも男性のほうが高い傾向にあり、年齢別では、30代後半から40代前半の消費の伸びが目立つ。

 

 

3)コロナ感染拡大前(1月後半)と現在(8月後半)の消費動向の比較

3-1)外出自粛やリモートワークなどコロナによる生活様式の変化で消費に明暗。コロナ禍において、全世代で消費行動のデジタルシフトを確認。

① 消費者の人数・一人当たりの消費金額の双方とも減少したことを示す左下部には、「燃料小売業」「交通」「宿泊」「娯楽」「旅行」など外出の自粛に伴って消費が押し下げられた業種が集まった。

 

② 数も金額も増加したことを示す右上部付近には、「コンテンツ配信」や、「機械器具小売業(家電)」、「EC」、「電気・ガス・水道」など外出自粛やリモートワークの広がりで消費が押し上げられた業種が集まった。デジタル消費の「EC」や「コンテンツ配信」はコロナ前に比べて大きく消費が伸びたが、その伸び方は、「EC」は一人当たりの消費額が増加したことに対し、「コンテンツ配信」は利用人数が増えており、違いがある。

 

また、新型コロナウイルス感染拡大後の2020年6月~8月と、2019年6月~8月の「EC」を年齢別に比較すると、全世代で消費行動のデジタルシフトが起きていることが見て取れる。

 

3-2)ミクロ業種での変化

③ミクロ業種でもECは右上(消費者の人数も金額も増加したことを示す)に集中している。特に家電を含む「EC(機械器具)」は、一人当たりの消費金額が大きく増加しており、消費が堅調であることがうかがえる。

④「スーパー」は消費者の人数が増加しているのに対して、「コンビニ」は消費者の人数・金額が減少している。スーパーでのまとめ買いへ消費が流れた住宅街のコンビニや、オフィス街・行楽地のコンビニの消費が減少していることが考えられる。

⑤「居酒屋」と「酒屋」をみると、外出を伴う「居酒屋」は厳しい状況が続いており、男性に比べて女性の消費の伸び率が弱い。一方で「酒屋」をみると、特に女性の消費の伸び率が男性よりも強くなっている。

 

※「JCB 消費 NOW」は、JCB グループ会員のうち、約 100 万会員のクレジットカード決済情報を基に JCB とナウキャストが算出した、現金を含む国内の消費全体を捉えた消費動向指数となります。クレジットカード決済情報そのものではございません。

※グラフ等引用される際は、出所:JCB/ナウキャスト「JCB消費NOW」と必ず記載ください。データをご活用される場合は、ナウキャストもしくはJCBにご連絡ください。

※1月後半と8月後半の比較においては、各期の前年比変化率の差異を見ているので、季節性による変化は含まれておりません。

※「EC」項目はオンライン消費のみ。「EC」以外の「業種別消費指数」はオフライン消費とオンライン消費どちらも含んでいます。

※JCB消費NOWはJCBグループのカード会員様のうち、無作為に抽出した約100万人分の決済データを活用して作成しています。国内会員に絞っているためインバウンド消費を含みません。 

 

【リリースPDFはコチラ】

各種データにご関心をお持ちの場合は、プレスリリースに記載のお問い合わせ先までご連絡ください。 

 

■「JCB消費NOW」 1か月間無料トライアルはこちら

https://www.jcbconsumptionnow.com/member/register

■データや会員登録などに関するお問合せ先
「JCB消費NOW」運営事務局
TEL:03-6272-5550
MAIL:info@nowcast.co.jp

 

■「JCB消費NOW」について

https://www.jcbconsumptionnow.com/

「JCB消費NOW」は、匿名加工されたJCBのクレジットカードの取引データを活用して、“現金も含めた消費全体の実勢”を捉える消費指数を提供するサービスです。財やサービスの 消費動向を示す総合消費指標や、総合消費をマクロ・ミクロに分類した業種別消費指数など合計49種の指数を提供しています。性別・地 域・年代といった属性別のデータも備えており、多面的に消費動向を分析することが可能です。また、データを集 計して約2週間で配信するため政府等が公表する既存の消費統計と比べて速報性が大幅に向上しています。

 

現在、国や地方行政機関をはじめ、企業のマーケティング部門、証券会社・投資銀行等の金融機関、経営コンサルティング会社、報道機関等、多岐にわたるお客様に、経済を捉える指標としてご活用いただいております。

(活用例)

経済産業省「産業構造成長戦略部会」基礎資料(2020年5月1日)

首相官邸「未来投資会議資料」(2020年5月14日)

内閣府「月例経済報告等に関する関係閣僚会議資料」(2020年7月22日)

内閣府「地域経済動向」(2020年9月7日)

 

※個人情報保護法および関連法を順守し、クレジットカードのデータはJCBにて特定の個人を識別できない・元の情報に復元できない状態に匿名加工処理を行い、ナウキャストが消費指数(統計)を作成することで、JCBカード会員の皆様の個人情報・プライバシーを保護しています。

※「JCB消費NOW」は、クレジットカードの取引等のデータから、現金支出を含めた国内の個人消費全体を分析するため、外れ値処理や新規入会者のバイアス除去、クレジットカードの支払いが多くなりがちな業種の補正処理などの統計化処理を行っています。

・業種別指数一覧

(注)「JCB消費NOW:参考系列」について

クレジットカードの取引等のデータから“現金も含めた消費全体の実勢”を捉える「JCB消費NOW」では、クレジッ トカード固有の事象を要因とした数値の偏りを防ぐため、通常、カード利用者数の増減影響を除いた形で分析し 、指数を提供しています。

しかし、新型コロナの消費への影響は、商業施設や店、テーマパークの休業・休園、旅行の中止などにより、「 交通」「娯楽」「宿泊」「旅行」などのレジャー関連業種、サービス業種においては、消費者の数そのものが減少していることが予想されます。そうした側面を考慮し、現在、通常とは違う「消費者の増減効果」を織り込んだ分析 手法を用いた「参考系列データ」を全項目(総合、業種別)で算出しております。

 

※前提としてナウキャスト技術顧問・東京大学大学院経済学研究科教授の渡辺努が、通常配信系列(本系列)と参考系列の違い、及び有用性について、レポートを執筆いたしました。下記リンクよりご覧ください。

クレジットカード支出金額の「1人当たり支出金額」と 「支出者数」への分解

 

■株式会社ナウキャストについて

http://www.nowcast.co.jp/

ナウキャストは日本のオルタナティブデータのリーディングカンパニーであり、ビッグデータ 解析により、「消費者物価指数などの経済統計のリアルタイム化」、「企業の経営戦略の見える化」を行う東京大学発のFintechベンチャー企業です。東京大学経済学研究科渡辺努研究室における『東大日次物価指数(現:日経CPINow)』プロジェクトを前身として2015年2月に設立されました。現在POSデータ、クレジットカードデータなどのオルタナティブデータサービスを幅広く展開し、国内外250社以上の金融機関、シンクタンク、政府、政府系金融機関、海外ヘッジファンド等の資産運用、経済調査業務を支援しております。

 

■株式会社ジェーシービーについて

https://www.global.jcb/ja/

1961年に設立し、日本で唯一の国際カードブランドを運営する企業としてJCBカード を利用できる加盟店ネットワークを展開するとともに、アジアを中心に国内外のパートナー企業とJCBカードの発行を拡大しています。また、総合決済サービス企業の実現を目指し、お客様やパートナー企業の皆様の期待にお応えする様々な事業を展開しています。 国内外で1億4千万人以上の方にJCBカードをご利用いただいています。(2020年3月末現在)